経済・投資

金鉱株ETFへの投資で注意したい3つのリスク

金塊

こんにちは。モアイパパです。

金(ゴールド)投資に興味を持っている方、多いと思います。

いちばんてっとり早いのは、金の現物ETFであるSPDR ゴールド・シェア(東証にも上場されています)を購入することですが、金を採掘する産金企業の株式で構成される金鉱株ETFに投資する方法も。

ただ、ひとくちに金鉱株ETFといってもさまざまな商品があり、それぞれメリット、デメリットがあります。

金鉱株ETFの購入を検討する際に気をつけたいリスク、チェックポイントを見ていきましょう。

(私の過去の投資失敗談も、ちょっとだけご紹介します)

金鉱株ETF 銘柄一覧

まず、金鉱株ETFにはどのような銘柄があるのか?をふりかえってみたいと思います。

GDX(ヴァンエック・ベクトル金鉱株ETF)

金鉱株へ投資できるETFとして、世界ではじめて組成されたのがGDX

1955年にニューヨークて創設された老舗の資産運用会社ヴァンエック(VanEck)社が運用。

同社の創業者であるジョン・C・ヴァンエック氏は、米国では金投資・国際分散投資の先駆者として知られています。

GDXは、米国のニューモント・マイニング、カナダのバリック・ゴールドなど、最大手および中堅どころの産金銘柄で構成。

純資産総額は76億ドル。

金鉱株ETFとしては最も著名で歴史のある商品。
グローバルに金鉱株へ分散投資できるという意味では、手堅いETFです。

GDXJ(マーケット・ベクトル中小型金鉱株ETF)

GDXJは、マーケット・ベクトル中小型金鉱株インデックスの価格に連動することを目指して運用されています。

GDXJの「J」は、Juniorの「J」。
その名の通り、中型・小型の金鉱株銘柄が組み入れられています。

組み入れ上位銘柄は、ブラジルのヤマナ・ゴールド、南アフリカのゴールド・フィールズなど。

NUGT(ディレクション・デイリー・ゴールド・ブル3x)

1997年の創業。レバレッジ型・インバース型のETFや投資信託の設計を得意とするDirexion(ディレクション)社が運用するETFです。

運用手数料は1パーセント前後と、やや高め。

NUGTは、レバレッジをかけ、NYSEアルカ金鉱株インデックスの「3倍」の運用実績に連動することを目指します。

「3倍」というのが、ミソ。

大きく儲けられるチャンスがある反面、予想が外れたときの損失も大きくなる。

ハイリスク・ハイリターンの金融商品です。

(詳しくは後述します)

DUST(ディレクション・デイリー・ゴールド・マイナーズ・ベア3X)

こちらはNUGTとは逆に、NYSEアルカ金鉱株インデックスの「マイナス3倍」の運用実績との連動を目指すETFです。

インデックスに組み込まれている産金企業の株価が下落すればするほど、基準価額が上昇します。

レバレッジをかけて金鉱株を空売りしたい投資家向けです。

金鉱株へ投資する場合の注意点

金利上昇トレンドを甘く見るべからず

景気がよく長期金利が上昇トレンドにあるとき、金(ゴールド)価格にはキツい下落圧力がかかります。

金利が上昇すると、安全な米国債を保有するだけで、そこそこの利息収入を得られる。
そんな中、配当を生まない金をわざわざ保有するメリットはなくなってしまうわけです。

たとえば2017年には、英国がEUから離脱するブレグジット騒動や、北朝鮮による核実験の強行など、世界経済にとってそれなりに深刻なイベントが発生しました。

ふつう、このような地政学的リスクがある時には、リスクヘッジとしての金に資金が逃げ込む傾向があります。

2017年にも、たしかに、金価格がピョコンと上昇する局面はありました。
でも、すぐに値を戻してしまった。

その理由は、米国のFRBが政策金利の引き上げを決定し、米国の長期金利が上昇トレンドに転換する可能性が高まっていたから。

金に対する市場の目が冷ややかになる中で、当然のことながら、産金企業の株価も下降トレンドに入ってしまいました。

金価格以外の要因でもETFの価格が動く

金鉱株ETFは、コモディティとしての金(ゴールド)そのものではなく、産金企業の株式へ投資します。

そのメリットは、各社が配当を出した場合、分配金として受け取れること。

しかし一方で、デメリットもあります。

金価格とは無関係に、ETFの価格が変動するリスクがあるのです。

例えば次のようなニュースが報道されると、その企業の株価は上がったり下がったりします。

  • 企業統治(コーポレート・ガバナンス)上の問題
  • 経営陣の交代
  • 生産性の低下

2017年には、投資ファンドを経営するジョン・ポールソン氏が、産金会社のCEOが受け取る役員報酬が高すぎるとして抗議を呼びかけました。

もし、金鉱株ETFへの組み入れ比率が大きい企業の株価が、このような理由で下落したら?

金価格が上昇していたとしても、それとは関係なくETFの基準価額は下落してしまうリスクがあります。

レバレッジ型ETFは必ず短期決戦で!

ETFというと、インデックスのチャートと並行した値動きをするもの、というイメージがありませんか?

でも、NUGTやDUSTなどのレバレッジ型ETFには、この法則はあてはまりません。

なぜなら、これらのレバレッジ型ETFは、金鉱株インデックスの「その日の増減率の3倍」の値動きをするようを設計されているから。

NUGT/DUSTに関するSBI証券の商品説明書にも書いてあります。

当営業日の運用目標を達成することを目指しており、2営業日以上離れた取引期間においては、対象指数に連動した値動きは期待できるものではありません」

カンタンなシミュレーションをしてみましょう。

金鉱株インデックスが、1日目に5パーセント、2日目に7パーセント、3日目に10パーセント上昇したとします。

NUGTは、「一日ごとの」上昇率の3倍の値動きをするので、次の図のような動きになります。

金鉱株インデックスが上昇した場合のNUGT価格シミュレーショングラフ

こうなってくれたら、大儲けですね(笑)

でも、インデックスが、1日目は5パーセント上昇するも、2日目に7パーセント、3日目に10パーセント下落したら?

金鉱株インデックスが下落する場合のNUGT価格シミュレーショングラフ

NUGTの値下がり率が、厳しくなりますよね、、

相場が予想と逆のトレンドに入ってしまうと、長く保有すればするほど、資産価値の減り方が悲惨なことになってしまう、、

これが、レバレッジ型ETFの最大のリスクです。

(↓NUGTの2010年~2018年までのチャート。レバレッジ型ETFのチャートは、インデックスのそれとは似ても似つかない形に。)


(出典:Yahoo! Finance

じつは私も、このリスクを軽んじて損失を出した経験が(T T)

私の失敗からも、強くお伝えしたい教訓。

  • NUGTやDUSTを買うなら短期決戦を覚悟
  • 相場トレンドが予想と逆に動き出したら、迷わず損切り。塩漬けにしない

まとめ

この記事では、金鉱株ETFに投資する時に気をつけたいポイントを見てきました。

  • 長期金利の上昇に気をつける
  • 金価格以外の要因でも価格が変動することを理解する
  • レバレッジ型ETFは短期決戦を覚悟

米国の長期金利の上昇トレンドはもうしばらく続きそうなので、個人的には、金鉱株はグダグダのボックス相場に入る可能性が高いと考えています。

でも、金利も永遠に上がり続けるわけではない。

米国の景気が頭打ちになれば、金への投資妙味も出てくるでしょう。

来るべき相場トレンドの反転に備えて、金鉱株ETFの動き、地道にウォッチし続けたいですね。

ABOUT ME
モアイパパ
妻と子供ふたりの四人家族。 東京都武蔵野市在住。 ネット系IT企業勤務。 株式投資歴10年以上。投資の失敗経験もあり。 美味しいお酒と、音楽を聴くのが大好き。とくに、ジャズ、60年代~70年代の米国・英国のポップ音楽。