経済・投資

住宅ローンは現代の奴隷契約!?奴隷にならないための対策は?

「住宅ローンを組んで家を買ったとたん、理不尽な地方転勤を命じられた…」

「残業がキツくて過労死しそうだけど、住宅ローンの返済があるから辞められない…」

サラリーマン社会で、よく聞く話ですよね。

住宅ローンが「現代の奴隷制度」と言われるゆえんです。

私たちは、住宅ローンを組んだら本当に奴隷になるしかないのでしょうか?

この記事では、そのあたりをちょっと考えてみたいと思います。

住宅ローンで奴隷化してしまう理由

「住宅ローンをいちど組んだら、返し終わるまで奴隷のように働かなければならない…」

こうなってしまう原因をヒモ解くと、ふたつの「苦行」が浮かび上がってきます。

  1. 住宅ローンは何十年もかけて返済しなければならない
  2. 住宅ローンを返し終わるまでは、いまの会社を絶対に辞められない

住宅ローンは何十年もかけて返済しなければならない

ローンで借りたお金は、長い年月をかけて、銀行に返済していかなければなりません。

長い場合は、返済期間は35年にも!

(あなたが、35年後にどこでどんな生活を送っているか、想像できます…?)

背のびして、年収の7、8倍もの借り入れをして不動産物件を買ってしまったら、毎月のローン返済額も大変なコトに…

>>参考記事 7500万円タワマン買う共働き夫婦の末路

給料を減らされたり、会社をリストラされて家計が苦しくなっても、自己破産して自宅を差し出さない限り、銀行は、そうやすやすとは借金をチャラにはしてくれません。

住宅ローンが残っているうちは、いまの会社を絶対に辞められない

かつて日本の首相を務めた田中角栄は、「公営集団住宅に借家住まいさせたら、住人は共産化する。持ち家で住宅ローンを抱えれば保守化するものだ」と言ったそうです。
(出典:岡本吏郎著『お金の現実』)

人間の心の弱い部分も知りつくした田中氏ならではの、深い洞察だと思います。

「家を買ったとたんに悲惨な転勤を命じられてしまう」理由は、「こいつはどうせ転職できないから何でも命令を聞くだろう」と会社が考えているから。

とくに大企業の場合、社歴の長い社員ほど年功序列で年収が高くなりますが、たいていは実力の裏づけがないので、他社に転職したら、絶対に同じ年収は維持できない。

つまり、転職したら住宅ローンを返せなくなる。

その弱み(?)を会社もじゅうぶん理解しているから、住宅ローンをかかえているサラリーマンは、ギリギリまでコキ使われてしまうわけです。

私たちサラリーマンからすると、これこそ奴隷契約ですわ…

家族を犠牲にしての理不尽な転勤や、過労死ラインの残業を強制されても、逃げられないのですから…

ここまでは、住宅ローンを組んだサラリーマンを苦しめる、ふたつの苦行を見てきました。

「じゃあ、住宅ローンでのマイホーム購入はあきらめるしかないの?」

いえ、あきらめるのは早いと思います。

いくつかの条件さえクリアできれば、会社の奴隷にならずに、サラリーマンが住宅ローンで家を買うことも不可能ではないと思います。

サラリーマンが奴隷にならないための対策

【対策1】将来的にも値下がりせず、すぐに売れる物件を買う

もしも万が一、ウツや過労で死にそうになり、仕事を続けることが難しくなってしまったとき。

持ち家を高い値段で売れれば、そのお金で残ったローンを一括返済できますよね。

「いざとなったら、自宅さえ売却すれば、住宅ローンから自由になれる」

精神的にも、経済的にも安心。

ただ、そのためには、【売りたいときに高値で売れる】物件を選ぶことが絶対条件になってきます。

日本全体で少子高齢化が進む中で、不動産価格も、ごく一部の立地の良いエリアをのぞくと下落する可能性が高いと言われている。

自宅をいざ売ろうとなった時に、購入時の半分の価格でしか売れなかったら、住宅ローンを完済することができなくなってしまう…

将来的にも資産価値が下がらず、買い手がスグに見つかる物件、流動性の高い物件を見極めることが重要です。

(選べる立地も限られてくるので、難しいチャレンジですが…)

>>参考記事 不動産格差がより鮮明に 「駅からの距離」でここまで変わる

【対策2】いつでも転職できる経験・実績を積む

理不尽な転勤を命じられたとき。

過労死しそうなくらいの残業を命じられたとき。

住宅ローンをかかえながらも、「できません」と断れるようになるには、どうすればよいか?

そのためには、いざとなったら他社に転職しても、今と同じくらいの年収を稼げるだけの経験・実績を積んでおくしかありません。

転職エージェントや他社の採用担当者にも客観的にアピールできる実績・スキルを、日々の仕事の中でコツコツと積み上げていく。

英語やITスキルなど、どこの業界でも必要とされる基礎スキルをみがくのも手でしょう。

逃げ出す手段を持っていれば、会社から理不尽な要求をされたときに「できません」と断れますよね。

>>関連記事 新卒で入った会社を辞められないあなたへのアドバイス

最後に – 住宅ローンを組むなら、しっかりした戦略が必要

住宅ローンのことをいろいろ考える中で、改めて感じたことがあります。

ちょっと小難しい話になってしまいますが。

住宅ローンを組んで家を買うという行為は、借金することで「レバレッジ」をかけ、自己資本(=頭金)の何倍もする価格の資産を取引することにほかならない。

ハイリスク・ハイリターン。

借入の比率が高まれば高まるほど、不動産の価格が下落したときに大きな損失を負うリスクがある。

しっかりと戦略を練り、準備をしたうえでのぞむ必要があるはずなのですよね。

>>参考記事 借入金のレバレッジ効果とリスクの関係を知っていますか?

でも、過去数十年間の日本は、高度経済成長期があったので、「住宅ローンを組んでマイホームを買う」というハイリスクな投資行動を取っても、ほとんど全員の収益リターンがプラスになってきました。

その理由は、日本全国で不動産価格が上昇し続けたから。

「親は住宅ローンを組んでマイホームを買ったし、周りの友だちもみんな家を買っているから、ウチも家を買おう」

思考停止状態でローンを組んで家を買っても、損をすることは、ほとんどなかった。

くどういようですが、その理由は、日本全国で不動産価格が(たまたま)上昇し続けたからです。

でも、そんな夢のような経済環境は、おそらく二度と再現しないでしょう。

これから、住宅ローンを組むのなら。

「同じ会社で何十年も働き続けないと返済できない」

「自宅を売ろうにも不動産価格が下落して売れない」

そんな状況には、絶対に身を置かないこと。

そのための戦略をしっかり練ることが大切です。

ABOUT ME
モアイパパ
妻と子供ふたりの四人家族。 東京都武蔵野市在住。 ネット系IT企業勤務。 株式投資歴10年以上。投資の失敗経験もあり。 美味しいお酒と、音楽を聴くのが大好き。とくに、ジャズ、60年代~70年代の米国・英国のポップ音楽。